汚部屋からこんにちは、週末になると概ね絶望のため息を漏らしている管理人です。そんなダメ人間でも締め切りが迫ったりした時にふと「掃除しなきゃ……」と使命感に目覚めることもあるわけで、そういう時にとっても役立つお掃除コミックのおすすめセレクションとなります。あと受験生にもおすすめ。
基本ノウハウ本が多くなり、まあ別にマンガでなくてもいいのかなとも思うんですがマンガであってはいけない理由もない、イラストが多いことで視覚的な刺激を得ることがメリットになりうるというちょっと「面白い」というのとは違う評価基準の作品が多くなります。それなりに情報量が多ければそれだけで成立するという意味でグルメ同様ある意味簡単なんですが、「そこまでやるか」とか、「そのうえで面白い」とか追加であると嬉しいな、という感じ。あと部屋のレイアウトとか統一とか、快適な空間をデザインするとこに踏み込むマンガもここに含めます。
今流行りのブログ(なんにもないぶろぐ)書籍化系の本ですが、元々漫画家でない人の中でだとトップクラスに成功したもののひとつだと思われます。
内容的には元汚部屋出身の作者が紆余曲折を経て、家の中のあらゆるものを捨てまくりガランとした家を手に入れるまでの軌跡を描く……というもの。続編は未読。
どうも色々読む感じ、家族が片付けられない人(実家が汚部屋の人)ほど反動でこういう感じになるのかな、とか思ったりもします。
わたしのウチには、なんにもない。 「物を捨てたい病」を発症し、今現在に至ります
潔癖症で掃除マニアの義姉・清家ましろと暮らすことになった高校生の司。きれい好きの彼女が毎回披露するお掃除豆知識に徐々に感化されていく彼だったが、徐々に彼女を女性としても意識し始めて――みたいなやつです。
最近流行りの実用系+ラブコメですが、お掃除入門書としての実用性は高く、「これは使えるな」というテクがいくつかありました。あとまあこのジャンルでフィクションは珍しい。しかしてノウハウマンガとしてあまり期待せずに読んでると意外に面白く、ズルズルっと先に読み進めさせられます。
試し読み サンデーうぇぶり
井上能理子、29歳。東京で会社員・ライター・漫画家として多忙な生活を送る彼女は体調を崩し医者ではうつ病のなりかけと診断され、一度リフレッシュするために実家へと帰省した……はずだったのだが……そこで待ち受けていたのは全くくつろげない、ゴミ屋敷と化した懐かしの我が家だった。「うつ」を一旦放り投げ、汚部屋を快適な空間へ変貌させる井上先生のノウハウがまず見どころ。しかし話はそこから「なぜこうなるのか」という家族への洞察へとシフトしていき……。
テンション高めに解説されるお掃除技術は実用的ですが、そういう訳で結果的に掃除部分の尺は短め。ただ本の扱いに関しては「そこまでしないとあかんのか」と絶望的な気分になりました。お掃除の世界は奥が深いというかキリがないというか、お好きな方にはそこが魅力なんでしょうけど……。
家に帰ると服もバッグもポォイ! 人が来る時だけがんばって体裁を整える、年末の大掃除で力尽きる、そんな「ズボラ」な春原先生がいかにして常にきれいな環境を整える習慣を手に入れたのか? 結局一番楽な掃除方法「こそうじ術」へ春原先生が到達するまでを描く、トライアンドエラー形式のお掃除マンガ。
とりあえず気軽に実践できるのは家帰ってまずやる4ヶ条、簡単なことですがこれ実践するだけでも大分違います。
一応同棲開始マンガでもあるんですが基本平和、部屋のものを極限まで減らしたり本の重さで床が抜けたり、そういう「面白さ」はないです。普通に部屋をきれいにしたい人が参考にするような内容を読みやすくマンガにしてあるという感じで、期待値通りですがこれにちょっとサービス精神があるだけでぜんぜん印象変わるのにな、ともったいない気がします。
試し読み BookLive
「なぜ我がこんなことを!」生贄として捧げられたシスターに言いくるめられ、食事前に汚部屋と化した住居の掃除をするハメになった魔物・イドル。彼女が魔法だと主張する「ソウジ」に魅せられたイドルはなんだかんだでシスターを食べることを延期し続け、さまざまな魔物の住居で彼女の掃除を手伝うハメに――毒の沼地やアンデッドの住まう墓場をきれいに整える、変り種掃除ファンタジー。
イドルも人肉食の魔物のはずなんですが、妙にだらしなかったり押しに弱かったりで憎めないキャラですね。近年まれに見る正統派ツンデレです。ハンバーガーの代わりにモップや雑巾が出てくる「うしおととら」みたいな話です。
試し読み ガンガンONLINE