主人公が劇中の事件の犯人、というタイプのマンガをセレクトしています。古畑任三郎的なミステリーでもOKですし、「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」のような華麗な犯罪者物語でもOK。基本的にサスペンスが多いです。
チンピラに復讐するために主人公たちが仕掛けたちょっとした悪戯。それは関係者全ての運命を大きく狂わせる大惨事となった。明るく楽しい学校生活は、恋は、それでも続く。彼らの友情が続くうちは、そして罪の影から逃げ続けられるうちは……。
昭和12年(1937年)、満州国。植物学に造詣の深い関東軍の兵士・日方勇は農業訓練所に配属され、他の兵士から嘲られつつもそれなりに平和な日々を送っていた。しかし母がペストに罹患し、急に大金が必要となった彼は、独特の嗅覚で芥子畑を見付けだし、一攫千金の博打に出る。それはやがて満州を裏で支配する男が、日の当たる道に背を向けた瞬間でもあった。
試し読み コミックDAYS
全てを壊す「力」を持つ少年・マコトと、世界を相手どる「理想」を持つ少年・ユウキ。ふたりが出会ったことから、世界を揺るがすテロリズムが胎動し始める――
後半はスーパーSF大戦になりますが、前半は比較的一般的な世界観で「なぜテロを起こすのか」が語られます。このパートの説得力が高く、テロも成功していってしまうわけですが、どんどん大事になっていくのでテロの難しさもよーくわかります。
エスパー系倒叙その2。かわいらしい顔をして暴言を吐く転校生の一社高蔵(イッサ)は、日比野光(ミッツ)が無自覚に発揮する空間をえぐり取るような超能力に本人より先に気付き、彼に接近してそそのかす。「普通の人々」の平和のためには、携帯電話で話しながら車を運転するような人間は殺してしまってかまわないと――鬱展開のマエストロが仕掛ける、ポスト「デストロイアンドレボリューション」的作品。
試し読み BookLive
見た目は怖いが気の弱い大男・倉見勝。借金返済のためにあてがわれた仕事をこなす彼だったが、ある日の仕事はいつもとは少し違い、15万の手当てで中身のわからない50~60キロの荷物を指定された場所へと届けるというものだった……。
試し読み LINEマンガ
47年一度も刑法を犯さず生きてきた――どこにでもいる中年男・鳥栖哲雄のささやかな幸福は、愛すべき妻と娘、趣味の推理小説投稿から成り立っている。しかしその娘に危機が迫っていることを知った彼は、ある「完全犯罪」に手を染めていくことになる……。
試し読み Webヤンマガ
かつて人を殺した罪を共有した5人の子供たち。毎年死体を掘り返し、子供じみた儀式を行うことで秘密の関係を更新する彼らだったが、その死体が突如消えてしまう。そして鳴り響く脅迫者からの電話!
クライムサスペンスから捩じれた「犯人による犯人探し」へと移行する、青春群像倒叙ミステリー。
試し読み マンガボックス
周囲に性的な意味以外では無関心、ひとり女子トイレにこもり、妄想の中でクラスメイトを穢すのが趣味というタイトル通りの中学生・黒沢翔。独りで静かで豊かな時間を日々満喫していた黒沢だったが、ある日女子トイレから脱出する瞬間を女子生徒の北原綾に目撃されてしまい――Webマンガ界に伝説を残した、「すべての人類を破壊する。」コンビの初期作。
2007年横田先生が自身のサイトで公開したものが初出(YOKO名義)、現在はKindleなどでも読めます(下記リンクは分冊版ですが、コミックス版もあります)。原作は2006年「新都社」で連載(伊勢カツラ名義)、2009年「キャッチャー・イン・ザ・トイレット!」として書籍化した小説。
試し読み ニコニコ静画
「過保護」と言われつつも美しい母の愛を一身に受け、健康に育つ中学生・長部静一。静かな穏やかな日々は丁寧に描写され、その中で少しずつ不安感は拡大していき、やがて決壊の瞬間を迎える……。冒頭に配置された少年時代の夢が意味するところとは? 少年少女の心理サスペンスを得意とする押見先生が、ひとつの技術的頂点を見せつける「毒親」サスペンス。
試し読み pixivコミック
裕福な住人が暮らす神戸市北区オリゴン村。そこに住む老夫婦に引き取られた13歳の少年・秘鳥(ひとり)には、暗い過去と秘められた目的、そして「実はふたりいる」という重大な秘密があった――「坂本ですが?」完結後2年の時を経て、シュールさはそのままにアゴタ・クリストフ的設定で迫る「悪童」ホラーコメディ。
試し読み KADOKAWA公式サイト
震災の傷も癒え切らぬ熊本。金に困り、学歴もなく、小さな悪事に手を染めようとした若者・堺翔平は、旧友にその事実を知られ死体処理をさせられることになる。だが杜撰な処理は暴くまでもなく露見し、死体の父親・上遠野は翔平を犯人と断定、拉致して開腹手術を行い、腹の中にスマホを埋め込む――その目的は?
状況が連鎖するようにして深みに嵌まる、地味ながら強い印象を残すクライム・サスペンス。
上遠野の捜査フェイズは結構ツッコまれてますがそっちはあまり違和感感じず、どちらかというとその後の展開に一部違和感感じます。この話の展開だと、もっとちゃんと翔平に守るもの(=脅すネタ)がないと不自然な気がするんですが、それだとキャラがぼやけ、(どうあがいてもバッドエンドとなるこの物語の)後味が悪くなり過ぎてしまうのかもしれないです。
試し読み となりのヤングジャンプ
父の死によって、5兆もの遺産を手にすることになった高校生の十川一華。彼女を亡きものとすることでその遺産を手にすることができる大陀羅一族はさまざまな完全犯罪をもくろむが、異様な推理力を持つ探偵・千曲川光はあらゆる計画を事前に見抜き、トリックを意趣返しすることで事件を未然に防いでしまう。斬新な試みで人気を呼んだ話題作のコミカライズ。
とは言え納得できる理屈が毎回仕上がっていて、分1話1話の情報量が濃く贅沢な読み応え。
試し読み 少年マガジンエッジ公式サイト
倒叙系サスペンスのコーナーでした~。基本きつい上に読み始めると止まらなくなるので、時間ある時に読むことをお勧めいたします。
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