背中で語っといて殴りかかる、殺し屋系マンガのセレクションです。基本的には現代~近代のものが多くなりますが、中世の舞台で毒塗ったナイフ持ってがんばる人とかいたらそういうのも応援していきたいと思います。日本だと刺客・仕事人なんかも範囲内。
とりあえずこれを紹介しないと始まらないという作品が大体どのカテゴリもひとつふたつありますが、殺し屋といえばこれ。
一時期帰りに古本屋で文庫版を適当に買って読んでは捨てるという生活をしていたので、かなり読んだはずですがどれを読んでてどれを読んでないのかあやふやです。とはいえ、この超長期連載で大体どれを読んでも面白いというのは凄いですし、どこから読んでも問題ないです。その時その時の時事情勢を織り込むので、なんとなくいつ頃の話かわかるのも嬉しいところ。
分業制で作られた作品としても有名で、脚本協力者には小池一雄、宮崎惇、きむらはじめ各先生などが名を連ねます。ゴルゴの顔だけは全部さいとう先生が描いてるらしいですが。
「ジジイ」以外は誰もその正体を知らない謎の殺し屋・1(イチ)。死体は鉈で叩き切ったようにバラバラにされ、部屋は一面被害者の血に染まっている。そして犯行時間には決まって、子供の泣きじゃくるような声がする――
試し読み Renta!
伝説の殺し屋「ファブル」は、1年大阪で身を潜め、普通の暮らしを営むよう命令される。その間殺生はご法度――
「妹」役の佐藤洋子(偽名)と平和に暮らす彼だったが、意外に世話焼きな一面を持ち、身の回りにトラブルが起こるとその鍛え抜かれた能力と勘を発揮して、他の殺し屋や組員たちを手玉にとる圧倒的な問題解決能力を見せつける。
試し読み eBookJapan
南北の経済問題を背景に、イタリアを五つの連邦制にすることを目標として掲げる極右テロリストグループ「五共和国派」に対し、秘密裏に暗躍する対テロ機関「社会福祉公社」。裏社会で囁かれる公社の殺し屋は、悲惨な過去の記憶を薬で上書きし、障害を持つ肉体を改造された「義体」と呼ばれる少女たち。彼女たちは身の危険も気に介さず、自らを運用する大人のために銃火の中に身を曝す。
類似作 ぼくらの(鬼頭莫宏)、最終兵器彼女(高橋しん)、マージナル・オペレーション(芝村裕吏/キムラダイスケ)など
試し読み コミックシーモア
東京に蠢く恨みを晴らすデリバリー組織――なぜかデリヘル風のホームページで指名できるNo.1の殺し屋は、ゆるふわ風の美少女。主人公ケイを中心に、一癖あるキャラクターたちが火線をくぐる新時代の殺し屋アクション。
簿記を勉強し、漠然と自分の可能性を模索するミステリアスな美少女が殺し屋としては超一流、みたいなやつです。使い捨てかと思いきや意外とキャラクターが再登場し、それぞれの個性も掘り下げられていきますし、集団戦みたいなのもあって結構燃えます。
試し読み やわらかスピリッツ
難病に冒された孫の治療費は月に約100万円。大見栄を切ったものの、退職金も蓄えも、コンビニバイトの給料も知れている。警視庁を定年退職した平賀雷蔵は、ふと見かけた求人広告に目を見張る。剣道7段以上柔道5段以上拳銃操法上級、元気でやる気のある方、月100万円支給――
幸い面接は好感触だったが、それだけもらって楽なバイトのはずもない。謎の組織「独立行政法人SS機構」の業務は法的に裁けない人間の暗殺であり、平賀の仕事は死体の始末。そして相棒は11歳の殺し屋・涼風美晴!? ジジイと小学生の凸凹コンビが繰り広げる、銃撃ちまくりのパルプ・アクション!
あとこの作者はおじいちゃん描くのが妙に上手い。タイトルカットやちょっとした1コマの止め絵にも映画の1コマを切り取ったような見栄があり、ぽんと気持ち良いところを押されるような感覚があります。似た感じだと「バイオレンスアクション」のほうが僕は好きですが、歳の差バディものやガンアクションが読みたければこちらもおすすめです。
試し読み webヤンマガ
中華街に舞い戻り、レンタルビデオショップに住み込みで働くで青年・五本木。オーナー・馬目の知人であるチャイナ服の美女・留華と快活なオカマの桂、そして15歳の少女・芽衣と同居することになったが、うまくやっていけそうな気がしていた――彼ら全員マフィアの構成員であると知るまでは。極力関わらないようにしていた五本木だったが、運命は彼を引き寄せるようにして、生まれ育った街の暗黒面へと彼を誘っていく――
まんがタイム系でかわいらしい絵でデビューしつつ毒のあるストーリーセンスを見せ、じわじわ活動領域を拡大している感のある板倉先生のたぶん一番有名なマンガ。最後の展開はなかなかに衝撃的なものでした。とはいえ、そのラストに関しては微妙に納得がいってないのですが……(ネタバレ感想に続く)。
「月刊アクション」で2013~2015年連載、全4巻で完結。
類似作 タオの城(板倉梓)
試し読み eBookJapan
過去に起きた事件の目撃者となったことから、追われる身となったふたり家族――その隣にたまたま住んでいた殺し屋・スズキさんは、彼らの追跡者と鉢合わせしたことから、遺された少年・仁輔を成り行きで預かることになる。ふたりはやがて心を通わせていき、家族の存在はスズキさんの殺し屋としての牙を抜いていく。しかし、追跡者は未だ歩みを止めていない……。
が、読み終えるとスズキさんをもう見れないのか……と寂しくなる、キャラクターの魅力がいかに重要かを再確認させられるようなマンガでした。あとお母さんもすごく理想のお母さん感あって、たった1話で強く感情移入させられたのがなにげに凄い。
2014~2016年「月刊コミックゼノン」で連載、全3巻で完結。
試し読み マンガほっと
ブラック企業を退職したばかりのOL・西野カナコ。うっかり殺し屋に転職した彼女だったが、条件的には超ホワイトだし、才能もあるみたいだし、気に喰わない人はすかさずスナイプできるし、人から必要とされるのなんて初めてだし……と殺し屋稼業にハマっていく。「読むと元気になる」殺し屋コメディ。
試し読み 最前線特設ページ
組織一の腕を持ち、狙った獲物は確実に始末する殺し屋Sこと正太郎。今日もスコープを覗きこんだ彼は、照準の先で微笑む暴力団の一人娘・古川綺利に一瞬で魂を奪われる。人生初の感情に突き動かされた殺し屋の純情を描く裏稼業ラブコメディ。
類似作 フルメタル・パニック!(小説、賀東招二)、ザ・ファブル(南勝久)
試し読み pixivコミック
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