主人公あるいはそれに近しい人が病気や怪我となり、たいていの場合はそれにあらがう過程を描く闘病系マンガのご紹介となります。その他整形手術や不妊治療など、通院ものはひととおり範囲内。内容によっては病を受容する作品も対象とします。医者/看護師ものは別カテゴリ、パンデミックも別カテです。
フィクションでも可、病気も架空のものでもよしとしますが、作者自身の体験談がやはり多く、かつ資料的価値も高いです。僕自身も親族に多い病気とか持病とかあるので、割と「人ごとではないな」とか思いながら読んだマンガもあったりなかったり。
漫画家を夢見るティーンエイジャー・島袋全優は、一万人にひとりの難病特定疾患・潰瘍性大腸炎と診断される。日常生活に支障をきたす重病にも関わらず、病室でマンガを描き連載まで持ち取材と称して緊急入院を繰り返す漫画家の特殊な日常を描く、漫画家デビュー×闘病ギャグルポ漫画。
試し読み GANMA!
「あなたが体験した怖い話」でドS霊能力者として活躍し、数多くの霊障を解決してきた斎先生。ある日脇の下に謎のしこりを発見した彼女は、とりあえず見なかったことにして通院から逃げ回る。しかし年貢の納め時、近所の病院の乳腺外科を訪れた彼女は乳がんと診断され、長い闘病生活を送ることに――ムカつく主治医、治療にともなうウィッグや下着の購入、副作用。がん患者のひとつのリアルを描く闘病記録。
「強制除霊師・斎」の番外編。斎先生は連載途中の2018年に亡くなり、その結果を知ってなお描かれた結末はなんとも言えない読後感を残します。本編未読でも問題なし、全1巻で完結。
試し読み スキマ
はじまりは、何もないのに目からいつも涙が流れることだった。徐々に世界は色を失い、輪郭はぼやけ、文字を読むことすら難しくなる。ついには線がかすんで仕事ができず、「失明状態だ!」と悲鳴をあげる小林先生は、やむなく手術を決意するのであった――
追い詰められた漫画家の白内障治療を描く、エンターテイメント闘病記。
僕はゴー宣とかはほとんど読んでないんですが、これは独立した作品として普通に読めますし、結構面白いです。白内障は結構ありふれた病気らしいので、気になる方も参考になるかと。全1巻で完結。
漫画家・堀田あきおと、漫画原作者(兼アシスタント)の堀田かよ。晴れて夫婦となりビジネス上もパートナーのふたりだったが、かよの子宮内膜症による入院をきっかけに突然かつ真剣に妊娠を考えることになる。しかしそれは予想だにしないほど険しく辛い不妊治療の始まりとなり……デリケートなテーマを赤裸々に描く、夫婦共著の「子作りを諦める」までの旅路。
これは似たような境遇の方、同様の経験をお持ちの方に特におすすめ。これから不妊治療を始める方にも相当参考になると思います(この作品に関してはそのあたりの感想が多くamazonとかにあがっているので、申し訳ないですが僕の文章よりそっち読むほうがはるかに参考になります)。
といってどっちでもない管理人も面白く読みましたので、まあピンとくるようであれば。個人的には漢方医(↑)の話がすごく面白かったです。全1巻で完結。
試し読み コミックシーモア
50歳の誕生日になったら死のう――サラリーマン兼業漫画家として華やかな成功を収めた田中圭一は、実はそこまで追い詰められていた。何がきっかけで、彼は長い長いうつのトンネルに入り込んでしまったのか?
さまざまな人々、大槻ケンヂや宮内悠介、内田樹など各界の著名人も登場し、自らのうつ体験とその「治り方」について振り返る。
反面、レビューでさんざん書かれている通り登場人物は成功者ばかりで、「これはアッパークラスの人でないと参考にならない」という感想を持った人も多いようです。noteである程度無料で読めます。全1巻で完結。
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