リアルに更新しなさ過ぎて↑みたいな状態になっていた、怖いの苦手な管理人チョイスのホラーマンガどもです。ちゃんと更新する気はあるんですけどね。怖いんだもん。
さて、ホラーは音があって動いてるほうが断然怖くしやすいと思うので、基本的には映画やゲームのほうが向いてるジャンルだと認識しています。
例えば「ジョーズ」のテーマを流しながら、ハァハァ息遣いの荒いうら若い女性がそろそろと忍び足でドアに近付き、ノブに手を伸ばしてゆっくりと捻る光景を後ろから舐めるようなカメラワークで撮るだけで映像なら怖くできるわけです(そこが自宅のバスルームであろうと)。
かつてその美貌により映画界を席巻した大女優・若草いずみは、加齢によるしわやたるみ、浮き出る醜悪なしみのために「先生」に救いを求める。
そして下された結論とは、血を分けた娘を産み、彼女におぞましい方法で己の夢を託すことだった……漫画史に残る戦慄のサイコホラー。
描写のエグさ、繊細でおぞましい画面、衝撃的な結末で一読忘れられない作品となりました。おすすめです。
手に入りやすいのは文庫版ですが、解説が豪快にネタバレしてるので注意。
「週刊少女コミック」で1974~1976年連載。フラワーコミックス版で全6巻、文庫で全4巻、ビッグコミックススペシャル版全3巻で完結。
TONO先生自身、その知り合い、知り合いの知り合いとかから集まった実話怪談の寄せ集めということで、少しでも怖くなくなるようにと人間を猫に置き換えた擬獣化ホラーエッセイ。
TONO先生の見た奇妙な夢とその顛末を語る「日常怪談」も好きで、訳わかんない話なのになぜか腑に落ちるリアリティがあります。こういう連続する夢って時々聞くんですけど、僕は見たことないのでちょっとだけ羨ましいです。
小柄で一見平凡な少年・岸田純と、彼に付き纏う黒髪ロングの無表情幽霊・早川涼子を中心に、次々と巻き起こる怪異を描くホラー連作短編集……というか、「ホラー漫画家が描く美少女とキャッキャウフフする何か」です。
最終回はブッタ切った感じありますが、陰鬱にエンドクレジットが流れ始めそうで、このマンガらしい終わり方だと思います。全12巻で完結。
「サジ」とあだ名を付けられたことからなぜか一発で恋に落ち、恋人のリン太行くところに付いて回ることになった佐藤順子。しかし「見える」彼の周りには常に怪奇現象が列をなし、サジ自身もさまざまなあやかしのものと遭遇することになる。今わたしが見ているものは、聞いている話は、どこまでがほんとうなのか? ――トリッキーな手法で不思議な恐怖を描く人気作、全1巻。
よく紹介されるだけあって面白いです。個人的には「妖精の人」と「鳴く人」が好き。4話の「穴の人」もミステリアスでいいですが、ちょっと難解過ぎる。全1巻で完結、一部虫注意。
試し読み ソノラマplus
たったひとつの行動を間違えたために、三堂三姫の歪んだ愛を一身に浴びることになった一ノ瀬一弥。邪魔者を縛り付け、ナイフで刺し、動画で脅す三姫の「愛情」は時間とともに熟成され、より多く、より深く一ノ瀬を求める形へと成長してゆく。
試し読み マンガボックス
望んだものが全て手に入る、謎の空間「飽食の館」。閉ざされた館に集められた12人の男女は、微妙な均衡の上でかりそめの幸せな日々を送っていた。だが一度なにかに気付き、疑心暗鬼が深まれば、その先にあるのは破滅しかない――名作と謳われるスマホアプリのコミカライズ。
試し読み pixivコミック
世間の凡庸に飽いたわたしとセント・ジョンは、探検と称して墓場荒らしに熱中し、盗掘品を自宅の博物館に飾ることを無上の喜びとしていた。しかしオランダからひすいの首飾りを持ち帰ってからは、不快な笑い声や遠吠えとともに魔犬がわたしたちを追ってくる――(”魔犬”より)
試し読み ComicWalker
生来の陰気を隠すため、道化としてふるまうことを選んだ大庭葉蔵。人気ものとして仮面の裏で怯えながら、やがて彼は血腥い幻影に取り憑かれていく……太宰治の名作を伊藤潤二がコミカライズ。
ちゃんと比較したわけではないですが、原作よりかなりホラーテイストに脚色されているように思います。普通にエンタメとして面白かったです。
試し読み 小学館コミック
顔の痣から、「アザ子」と呼ばれる少女・麻子は、忍術の研究に没頭する歴史教師・服部に突然隠れ身の術を伝授される。この術のためにはモチベーションが重要であり、そのためには麻子のコンプレックスがうってつけなのだ。理論上は完璧な術の結果は……。(”隠れ身”)
後書きでは失敗したみたいなこと書かれてますが、パズル形式で予知夢を見る「パズル! モンタージュ」が個人的に一番好きだし、一番ゾッとしました。「迷路」「猫姫城へようこそ!」も変な勢いがあって好き。魂消ばなし収録の「霊視点」もちょっとミステリっぽい謎の回収があったり、このホラーらしからぬガジェットとアイデアの豊富さは鯛夢先生の強力な武器だと思います。
他「日本魂」「雪之歌」を収録。全1巻で完結(短編集)。
試し読み Renta!
王族の血を引く「姫」に血を与えられ、日数制限付きの不死者「血の戦士」となったごく普通の少年・日和見日郎。彼は世継ぎを決める王族同士の争い、不死の血を狙う使者、さらに「ふふん、これも王族伝統のフィールドワークだ」とか言いながら自分から面倒ごとに首を突っ込む姫のお守りと、ありとあらゆる怪奇トラブルに巻き込まれていくことになる。しかし彼自身に大きな不満はない。望みはただひとつ、姫の傍に寄り添い、彼女を守り抜くこと――
試し読み BookLive
切り立つ断崖にそびえ立つバルケンホーフ城に住まうハイト家の末裔は狂死し、あとには莫大な遺産が遺された。ハイト家の血を引く6人は、ひと冬をこの城で過ごせば、すべての遺産を相続する権利が平等に与えられる。やがて雪が降り始め、城は陸の孤島となる。城の中には手つかずの財宝と、謎めいた古風な美女の肖像画。やがて最初の犠牲者が出て、イヤリングがひとつ消える。消えたイヤリングは、絵の中の美女がつけている――
読んでなぜか真っ先に連想したのは、アウターゾーンの飛行機の話。
表題作の他、タップダンスを題材にした「水たまりのアルテミス」、作者によるコラム「Backstage Talk」を収録。ちなみに望月先生の初コミックスで、雑誌掲載後好評を受けて一カ月ぐらいで単行本化したらしいです。全1巻で完結。
類似作 かまいたちの夜(ゲーム/チュンソフト)、カーミラ(小説/レ・ファニュ)など
試し読み コミックシーモア
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