僕はスポーツ観戦の趣味はなく、テレビで野球とか見ることもないんですが、マンガとかだとその中でバックボーンや私生活まで語ってくれるので、どうにか僕でもついていくことができます。王道から変なのまで色々ご紹介したいと思います。何しろこのジャンルは作品数が多いので、いずれこの記事は鬼のように長くなる気がします。
→野球とサッカーは独立しました。
とてもとても有名な井上先生の代表作。バスケ漫画でこれを凌駕するものは、もうたぶん出てこないと思われます。
どれぐらい人気だったかというと、黄金期のジャンプで、人気を競い合っていたライバルがドラゴンボールと幽遊白書です。
未読ならぜひどうぞなんですが、現状電子書籍化はされてないようです。全31巻で完結、大判でカラーページを復刻した完全版だと全24巻。
排球=バレーボール選手として体格こそ小柄なものの、恵まれたジャンプ力と運動神経を持つ日向翔陽は、「小さな巨人」と呼ばれた名エースを輩出した宮城県立烏野高校への進学を決める。しかしそこで同じく新入生として出くわしたのは、かつて対戦し、雪辱を誓った元敵チームの天才セッター・影山飛雄だった――小柄な主人公が巨人だらけのバレー界に風穴を開ける王道バレーボール漫画。
試し読み ハイキュー!!.com
実業団バレーボールのアナリストを務める阿月総一は、全日本男子バレーボール監督の座を賭け、無名の弱小バレー部のコーチとして幸大学園中学校を訪れる。彼が授ける作戦、そして彼の真意とは――
展開も早く、「試合メイン」のスポーツ漫画とは一味違う切り口です。
気の弱い男の子が高校のバレー部に入部したところ、中学の有名選手が他に三人も同時に入ってきていた。とはいえ有名コーチを目当てに入学してきた彼らをさしおいて、気の弱そうな男の子だけがコーチに声をかけられていたことが判明し――
愛くるしい顔をしていますが、主人公の性能がほぼマシーンです。
個人的にとても好きなスポーツ漫画です。立ち上がりはよくあるパターンで、成績優秀で几帳面、しかしどこか目標のない主人公が、ある日テニススクールを見学してなんだかんだでテニスの世界にどっぷり漬かっていく、というようなストーリー。この主人公がちょっと変で、試合中だろうがなんだろうがノートをガリガリ書き、とにかく色々考えます。
誰よりも努力をした、だけど報われない。圧倒的な才能を持つ、だけど優し過ぎる。才能はない、だけど結果は出さないといけない――それぞれの課題を持つ5人を中心に、卓球に青春を捧げる若者たちの軌跡を描く松本大洋の代表作。
これ書いてる時点で20年前のマンガですが今読んでも古びない面白さがあり、カチカチした絵といい台詞回しといい松本先生の一番おいしいところを存分に味わうことができます。フリーハンドで背景描いて、この硬質感を出せる漫画家が果たしてどれだけいるのか。
かつて才能を父に見込まれ、そして潰された天才少年・日高司は、復讐の道具として再びラケットを手に取る。父を否定するために――しかし目の前にかつての自分を思わせる才能の原石が現れた時、司は指導者としても父の呪縛に囚われている自分を発見する。 ポスト少年漫画的卓球マンガ。
試し読み サイコミ
ハンドボールが盛んな富山県氷見市に引っ越してきた少年、志熊栄都。ハンドボール部の扉を叩いた彼だったが、部長の方針で身長制限にひっかかり、入部を拒否されてしまう。しかしそこを無理矢理食い下がり、もうひとりの主人公佐倉凪が見守る練習試合の中で、志熊は驚くべき才能の片鱗を見せつける――
ハンドは若干マイナースポーツですが割とバスケに近く、読んでいて割と感覚的にルールが理解できました。内容的には軽めのスポ根で、4巻ぐらいから色々動きが出て面白くなってきた気がします。志熊くんより佐倉くんの成長のほうが気にかかる今日この頃です。
試し読み 裏サンデー公式サイト
父が残した2億の借金を返済するため、極道の舎弟となった竹虎一吹。だがある日連れていかれたゴルフ場で利権を賭けた勝負に駆り出された彼は、驚くべきゴルフ技術と勝負どころの豪運を見せ付ける。その実力を認められて、一吹はカジノ利権を賭けた「極道娯流歩選手権」に参加することになるが……。
そういうわけで舞台設定こそ土竜ですが、高橋先生の作品だと「リーマンギャンブラーマウス」に近いタイプのマンガです。高い画力と見開きで馬鹿馬鹿しいネタを堂々と描き切るという意味では、大体どれも同じという説もありますが。全2巻で完結。
試し読み BookLive!
さまざまな文化部を渡り歩いてはどこもしっくりこない男子高校生・櫻井は、ある日河原で謎のスポーツを練習する少女・豊口と出会う。うまくできないけど楽しいという言葉に、ある暗い過去を持つ彼はつい「それはお遊びだからだよ」と毒づいてしまうが、彼女は「結果は大事かもしれないけど、それが全てなんておかしい」と怒りを露わにする。熱さとおちゃらけとラブコメが層をなす青春ラクロス漫画。
かつて「不倒の宵越」の異名をとった名サッカー選手・宵越竜哉。しかし彼はスポーツの世界に嫌気がさし、進学した高校では某動画投稿系サイトで生放送をすることに情熱を傾ける日々を送っていた。
そんな彼の元に、カバディ部勧誘の魔の手が伸びる。ネタスポーツだと小馬鹿にしていた宵越だったが、そのシンプルかつ奥深い魅力に取りつかれていくことになるのであった――
ラクロスに引き続き「名前は知ってるけどルール知らない」系マイナースポーツです。マンガワンで好評連載中、「このマンガがすごい!」にもランクインし、カバディのルールを知っている日本人を凄い勢いで増加させていると思われます。
試し読み 裏サンデー公式サイト
体育館の隅にある、カラフルでぱっと見簡単そうなボルタリング用の壁。そこで日々登り降りする金髪美少女小寺さんは、彼女自身気付かないうちにさまざまな人に影響を与えている。スポーツものらしからぬ優しい雰囲気が魅力のスポーツマン日常系漫画。
試し読み アフタヌーン公式サイト
東京から箱根青空小学校に転校してきた、かわいいけどコミュ障で「つまらない」が口癖、走るのが好きだけど足の遅い少女・桜庭かなた。自分の街をけなされたと思った凪野はるとは「東京まで走って帰れ」と言い放つが、かなたはそれを真に受けて夜道をひとり駆け抜けていく。「人の背中を追いかけると興奮する」という衝撃的な告白をはるとに残して……。
箱根駅伝出場経験を持つ作者が、天然少女ランナーとその友人たちの爽やかな青春を描く。
男性陣のキャラは薄め。絵的にも髪型以外で見分けがつかないキャラがちょいちょいいて、男女の体格の描き分けもされないので、気になる人は気になるかもしれません。
「週刊ビッグコミックスピリッツ」で2016年~2018年連載、全10巻で完結。本作の続編ではないですが、大学駅伝を舞台にした作品を準備中とのこと。
試し読み ビッグコミックBROS.
ジークンドーを習うやんちゃ系中学生、村尾潤平。しかし彼の裡には、幼い頃ある事情で封じ込めたバレエへの情熱が秘められていた。ある少女との出会いから、彼は様々なものを切り捨てながら、深くバレエの世界へと嵌り込んでいくことになる――
「溺れるナイフ」のジョージ朝倉が描く、スポ根バレエ漫画の新たなる傑作。
「毒があるスポ根」を読みたい方におすすめ。5巻で一区切り、物語は次のステージへと進みます。
試し読み ビッグコミックBROS.
ごく平凡な高校一年生・土屋雅春が、若干の下心とともに友人と繰り出した体験入部。しかし他の男子生徒は王騎将軍みたいな部長に恐れをなして逃げ出し、土屋は唯一他に残った女子生徒・亘理英里とともに、競技ダンス部に入部することになる。初心者同士でペアを組んだふたりは、入部一カ月にしていきなり大会に放り込まれることに……。
類似作 ボールルームへようこそ(竹内友)、BUTTER!!!(ヤマシタトモコ)、たま高社交ダンス部へようこそ(小説、三萩せんや)
試し読み 少年ジャンプ公式サイト
かつては競技ダンスの学生チャンピオンだったにも関わらず、今や立派な肥満体となった27歳の坂上千尋。彼女は成り行きで17歳の天野亜斗夢にサルサを教えることになるが、だんだんと彼女自身も競技への復帰を本格的に考え始める。そうなるとリーダー(男性パートナー)が必要だが、亜斗夢は華はあるもののイチから鍛えるとなると……。
試し読み コミックシーモア
ガタイの良さと明るい笑顔が持ち味の高校1年生、春野凛太郎。彼にはずっと高校に入ったらやってみたいと決めていたスポーツがあった。かつて自らの性の不一致に悩み姿を消した兄のために、兄への理解を放棄した母のために、そして自分のために、いざ自分を感動させたチアリーディングの世界へ――飛び込むはずが部員はセンパイがひとりだけ。しかも部室はゴミ捨て場……?
展開的にはチア/家族/恋愛/LGBTで四分割といったところ。スポーツものとしての作画能力はあまり高くなく、人間ドラマで魅せるタイプです。
未消化な部分もありますが、もうちょっと読みたいな……というところで切り良く引き上げて読後感は上々。おもむろにデフォルメキャラになる落とし方に高橋しん先生の影響を強く感じます。全4巻で完結。
エリート街道を歩みつつもたったひとつのミスが原因で、東京本社から大和郡山支店にトバされた銀行マンの香芝誠。彼の仮住まいであるボロ家の前にはちょっとした金魚問屋があり、そこで彼は(たぶん)生涯の趣味となる「金魚すくい」と出会うこととなる――地元住民からお堅い銀行マンまで夢中になる金魚すくいの魅力とは? 異色テーマでありながら意外な奥の深さで読者にアプローチするマイナー競技コミック。
試し読み BookLive
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