「何もない」がここにある。耳を澄ませば虫と風と吉幾三の声がするおすすめ田舎・村マンガ

すべての道は田舎に通ず

舞台が都会でないマンガ、田舎暮らしや僻地の苦労などを描くマンガを収集するカテゴリです。該当する作品数だけでいうとかなりあるんですけど、メイン要素が他のジャンルに該当する場合は基本そっちが優先されます。主に日常系、または他のカテゴリでどこ置いていいのかよくわからないのがここに来るイメージです。
「田舎」という言葉には若干差別的なニュアンスを感じる方もいるようですが、特にそういった意図はありません。最近はそうでもなくて、昔のほうがそういったニュアンスがあったような気も?

【オススメ】くまみこ(吉元ますめ)

熊が闊歩し人語を解す不思議な熊出村――巫女兼中学生の雨宿まちと、彼女と同居する熊のクマ井ナツは、喧嘩したり遊んだりイチャイチャモフモフハァハァしたりしながら仲良く暮らしていた。しかしやがて高校受験を迎えるまちは、村を出て都会の高校に通いたいとナツに宣言する、が……。超絶機械音痴で電車もまともに乗れないテクノロジーアレルギーのまちと今風クマさんのハートフル? 日常コメディ。

くまみこ

第三十話”婦人会の重圧”(5巻収録)より

一番近いと感じる作品は「ヒナまつり」で、テンポ、世界観のゆるさ、シュールギャグなんだけど微妙にシリアス(またはサイコ)なあたりがよく似てます。どっちか好きならもう片方もおすすめ。
ナツもまちも可愛く、割と間口は広い感じ。おっさんやじじいによる女子中学生弄りも悪いけど読んでて楽しい。東北民にもおすすめ。

10巻ぐらいから大きく雰囲気が変わって、関係性に変化が起きたり、キャラクターの過去が明らかになったりしていきます。ゆるさは少し薄れますが個人的にはまたぐっと面白くなったなと。「月刊コミックフラッパー」で2013年~連載。2016年発売の「くまみこちゃん」は店舗特典なども収録した4コマ集。アニメ化もしてますが、ある理由で炎上したのであんま薦めません。

類似作 ヒナまつり(大武政夫)

試し読み コミックフラッパー特設ページ

かむろば村へ(いがらしみきお)

かむろば村へ移住してきた男は、一切金を使わずに生きていくことを決めていた――キナ臭い尊重や「神様」だという老人など、個性的過ぎる村人との交流を描きながら、不可解な現象の起こる村での素朴で過酷な暮らしを描く、いがらしみきおの新たなる挑戦作。

2巻のおじいちゃんと酒盛りをする話が凄く良くて、その印象でこれを書いてます。一応そこそこサスペンスな展開もあったりするんですが、全体の印象は朴訥。おっさんたちの顔つきとか、表情とかに妙な味があり、なんか読んでるだけで「世の中捨てたものではないな……」というような気分になります。

何気に主人公の顔もなかなか強烈で、キャラクターがあまり見当たらない独自性を持っています。「これをマンガにしてこんなに面白く描けるのか」というような描写が散見される、かなり大人向けのコミックです。
「ビッグコミック」で2007~2008年連載、全4巻で完結

試し読み 小学館eコミックストア

惨殺半島赤目村(原作協力:中島直俊 漫画:武富健治)

静かな田舎町で質素な暮らしを夢見てやってきた都会育ちの医師・三沢勇人を待ちうけていたのは、閉鎖したそびえ立つリゾートホテルのスイートルームを住まいとした、およそ理想とはかけ離れた暮らしだった。さらに閉鎖的な村の青年団、しだいに明らかになる村の暗部、そして破滅へ秒読みするかのごとき悪意が三沢を襲う。「鈴木先生」の著者によるクローズドサークル・スプラッタミステリ。

惨殺半島赤目村

第1話”三沢勇人が村に来た日”(1巻収録)より

1巻は古式ゆかしい閑村ミステリといった風情。構成的にもスタンダードなミステリ風ですが、着実に布石を張ってタイトル通りの展開に向けて突き進みます。後書き読むと武富先生のお気に入りシーンがろくでもないのばっかりで、なかなかにぶっとんだものを読んだ爽快感があります。

細かい心理描写や人間関係の描写などはさすが。ここでしっかり読ませてくれるのでなんだかんだ満足度は高いです(いまいちラストに繋がらないですが)。実質メインヒロインっぽい秋奈さんが手塚治虫テイストとこうの史代テイストを併せ持っていて、割と好き。
「月刊コミック アース☆スター」で2012~2014年連載、全2巻で完結

試し読み 漫画ZERO

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