今年も一年お疲れ様でした。
いよいよ年の瀬となりました。今年はいかがでしたか? 2016年末の当サイトもしれっと一周年を突破し、ちょっとだけ売り上げもありました。来年も変わらぬご愛顧の程お願い申し上げます。
さて、僕はうんざりするほどマンガを読んだ一年でした。マンガを読むのにストレスを感じたのは初めての経験ですが、そんな中でも虚心に楽しめた作品というのはやはりあり、ここではそういう作品を例外的にランキング形式で発表しています。条件はふたつ、「サイト開設~2017年末に初めて読んだ作品」であることと、「同じ作者の作品はひとつまで」としています。てなわけで、一部まだカテゴリで紹介してない作品が含まれています。
……要するに、こうしないと寄生獣だのガラスの仮面だのメジャーどころが上位に来てしまってつまらないという理由です。みなさまの楽しいマンガライフの一助となれば幸いです。ではどうぞ!
20位:坂道のアポロン(小玉ユキ)
終わり方が最高。ジャズと学生運動の60年代の空気の中で屈折した青年たちがキラキラする話です。ジャズセッションはカラオケとかよりはるかに楽しいので趣味としてもおすすめ(個人の感想です)。
19位:とつくにの少女(ながべ)
紹介記事の繰り返しになりますが絵が素晴らしい。アップになった時の先生の質感、水の反射、白と黒のバランス、構図、全てに高いセンスを感じます。
18位:ぐらんぶる(原作:井上堅二 漫画:吉岡公威)
なんとなく紹介しそびれてマリンスポーツで紹介予定。男が酒を飲んで全裸になるマンガ、というと大体内容が紹介出来ているように思います。「大胸筋 マンガ」とかで検索流入の方向けに書いとくと、これと弱虫ペダルは割とおすすめです。
17位:無能なナナ(原作:るーすぼーい 漫画:古屋庵)
これ絶対有名になると思ったら意外になりませんね。ネタバレ読まずに読んで欲しいマンガのひとつです。
16位:売野機子のハート・ビート(売野機子)
「薔薇だって書けるよ」とかもいいですがこっちのほうが完成度が高い。というかどれ読んでも面白いのでまとめておすすめです。なるべく同カテゴリで同じ人紹介したくないので、この人のマンガ読むたびに嬉しい悲鳴をあげてます。
15位:ボクラノキセキ(久米田夏緒)
なーも知らず読んだらクソ面白かった前世系ファンタジーミステリ。紹介しといてなんですが誰が誰か忘れるので完結してからまとめ読み推奨。こういうサイトやるとこういう出会いがあるからいいっすね。いつかアホほど時間あったら映画ブログとかもやりたい。もともとファンタジーカテゴリに置いてましたが、前世カテゴリに移動しました。
14位:侠飯(原作:福澤徹三 漫画:薩美佑)
グルメだと「最後のレストラン」も良かったですがこれで。なんかこれ読んでたら「マンガばっか読んでないでちゃんとしないとな」とか思いました。出てくる料理が男臭くて腹が減ります。こういうのを作ってあげると喜ぶ男の人は多いゾ、ともいう(あざとい)。
13位:天使とアクト(ひらかわあや)
そもそもスポ根系演劇ものが好きなので、これはかなりグッときました。ふてぶてしく口が悪い主人公が声優となるべく悪どい顔でがんばるマンガです。演劇もので課題とか面接とかやるとなんでこんなに面白いんだろ。
12位:理系が恋に落ちたので証明してみた。(山本アリフレッド)
まあもう個人的に理系の世間ズレした感じが好きなので。設定が好み過ぎる。バカップルのラブコメですが、森博嗣とかガリレオとか好きな人は割と好きなんじゃないかなーと。
11位:青空エール(河原和音)
ゴリッゴリの体育会系少女マンガ。あまりにも真っ直ぐであまりにもシビア、理由もなく恐ろしく真剣な高校生の青春を描いた作品です。「なんか面白いマンガねーかなー」というおっさんたちにも騙されたと思って読んでみてほしいです。浄化されて溶けます。
10位:アオアシ(小林有吾)
一瞬で有名になりましたがコレもいい。すごーくスタンダードですごーく面白いサッカーマンガの正当後継者。これ書いてる時点での最新刊11巻の表紙がTMレボリューションだと僕の中で話題。
9位:翼くんはあかぬけたいのに(小花オト)
ここ最近読んだ4コマの中で個人的に最大のヒット。言語センスがおかしい。マンガワンでよく1ページおまけ描いて更新してますが、ちゃんと1ページで笑えるように仕上げているのに感心します。翼くんのシャツ欲しい。
8位:はたらく細胞(清水茜)
名作。なぜか時々読み返したくなります。自由な発想と学習漫画的わかりやすさの融合体。あとは敵のデザインさえもう少し今風であれば……。
7位:幼女戦記(原作:カルロ・ゼン 企画・原案:篠月しのぶ 漫画:東條チカ)
ファンタジーありの疑似ヨーロッパでの架空戦記です。この重厚な世界観を誤解系のコメディとして描いて違和感がないこの腕力。最近流行りの転生ものですが、僕の知る限りこれが一番面白い(そんな読んでないけど)。
6位:紅い実はじけた(高橋那津子)
色んな恋愛模様を描いたオムニバス(一部例外あり)。売り子の子のその後も描いて欲しかったなあ……。絵もうまいし話もおいしいし、笑えたり泣けたり読んでて忙しい。なかなかこのレベルのオムニバスはないですよ。
5位:ザ・ファブル(南勝久)
猫をかぶる殺し屋の穏やかな日々を描く作品ですが、アクションものとしても迫力があります。最初雑誌で読んだのが山籠もりしてる時で、何マンガなのかよくわからず困惑したのもいい思い出。
ボケた普段から殺し屋としての真価を発揮するギャップの魅力。
酔い潰しフェイズがマジで好き。
4位:アデライトの花(TONO)
パンデミックで紹介する予定の無事できた作品。疑動物化されたハイソな人々の閉塞的な世界と崩壊をリリカルに描く毒の塊みたいな本で、読むと二周ぐらい回って幸せな気持ちになります。続きがなかなか出ないけど。
3位:25時のバカンス 市川春子作品集(2)(市川春子)
海洋SFで紹介予定。「宝石の国」「虫と歌」も面白いんですが、これはあまりに素晴らしい。市川先生天才なんだなと思いました。一家に一冊あっていいレベルです。表紙の特殊加工がおしゃれ。
2位:SKET DANCE(篠原健太)
アストラも好きなんですけどね。主人公がマンガ内でネタにされるレベルの地味さなんですが、実はとてもかっこいいキャラクターだということが読んでるとわかってきます。読み終えてすごく寂しくなりましたし、ここ一年で読んだマンガの中でたぶん一番笑いました。
「どういうことを考えて描いてるか」みたいなライナーノーツも意外と読み応えあります。
1位:ど根性ガエルの娘(大月悠祐子)
一読絶句しました。読者のあらゆる感情を揺さぶってくる驚異の怪作。実話ベースでありながらどんどん闇を深めていく、引き出しの多さにまず慄然とします。
20作では足りない
以上です。まだまだいっぱいありますが、そのへんは各カテゴリを見ていただければ幸いです。
ここまで読んでいただきありがとうございます。どうぞよいお年をお迎えください……って、この記事年内にインデックスされるのかな……。